ズッキーニの調理法も!『老化物質AGEためないレシピ』 感想

山岸昌一 AGEためないレシピ


 

様々な健康法が世の中に氾濫していますが、一番注目すべきはやはり食事ではないでしょうか。

こちらでも何冊か、AGEに関する本を紹介していますが、今回は『老化物質AGEためないレシピ ─ウェルエイジングのすすめ 』(タカコナカムラ・山岸昌一著、パンローリング)を読んでみました。

 

余談になりますが私の場合、深夜残業が続いたりして生活リズムが崩れると、まず刺激のある食べ物やアルコールを深夜に過剰摂取してしまい(ある日の食事例:カップラーメン+おにぎり数個+カラムーチョ1袋+ウィスキー+ ビール+ 日本酒とか…)、

夜中に腹痛を起こし、寝不足の中で仕事をするのでますます体調が悪くなり、また食事に影響して…というように落ちて行く一途をたどります(汗)。

仕事に関してはお客あってのものなので調整は難しいですが、食事に関しては自分次第が大きいので、まずは生活の改善は食事をベースにしたほうが良いと思いました。

 

経験上、食べたらダメなものとその理由を知識として仕入れることにより、食べるときにブレーキがかかりやすいことを多く感じます。

ただ、仕入れる知識がまだ浅いせいかすぐに誘惑に負けてしまうので、今健康法の本を以前より多く読むようにしています。

いくらビジネステクニックを多く身につけても、健康でなければ何にもなりませんからね。。

 

前置きが長くなりましたが、今回の『AGEを貯めないレシピ』ではどのようことが学べるのか、興味深々ですよね。



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本書の内容と構成

 

カラダも見た目も10歳若がえる究極のレシピ
~これからの新常識はAGEを抑えた食生活~

老化を進めるその正体は、はAGEだった。
「AGE」 とは、「タンパク質」が「糖化」して出来た最終産物で、老化の原因物質と考えられています。

体を作っている細胞やタンパク質がさびつくのが「酸化」なら、 さしずめ、「糖化」はこげつきに相当します。

この老化物質AGEが体内にたまるとことで、体の中の衰えはもちろんのこと、見た目までも老けていくことがわ かってきました。

しかし、この老化物質AGEが多く含まれた食べ物は、美味しい! と感じるものばかり。。。

きつね色に焼けたパンケーキ、カラッとジューシーな唐揚げ、皮がパリっとした焼き餃子。。。

こういったものにはAGEがたくさん入っているのです。

そこで、美味しいものを我慢するのは嫌だ。けれども、若さは保ちたい! という方々のために、老化物質AGEを抑えつつも、美味しく仕上がる調理法と食材別のレシピを一挙公開!

本書は、老化物質AGEをためないための、初のレシピ本です。

※引用:Amazon『老化物質AGEためないレシピ』より

本書は100ページ弱の本ですが、そのほとんどがAGEをためない調理法のテクニックやレシピです。

私が今まで知らなかった単語(ブレイズ、ベジブロス、スルフォラファン、低温蒸しなど)も多くあり、知的好奇心も満足させてくれました。

調理法やレシピを学ぶことで、選択した理由を知ることができるので、仮に料理をしなくてもとても勉強になります。

 

本書はAGEの基礎知識も簡潔にまとめられているので、AGE初心者にもおすすめできます。

AGEについては、著者のお一人・山岸昌一先生が顧問をされているホームページが詳しいです。下記リンク先を参考にしてください。

⇛ AGE測定推進協会AGE(終末糖化産物)とは?



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本書で学んだこと

AGEとは?

本書の「はじめに」で、AGEと肌の関係がわかり易く説明されていました。

「AGE(エージーいー)」とは、「タンパク質」が「糖化」してできた最終酸化物で、老化の原因物質と考えられています。

身体を作っている細胞やタンパク質がさびつくのが「酸化」なら、さしずめ「糖化」はこげつきに相当します。

この「AGE」が皮膚に溜まってくると、コラーゲンのプリプリ感が損なわれ、肌はハリを失い、「たるみ」や「シワ」の原因となります。

なんと、我々の研究から「AGE」が皮膚に溜まってくると、老け顔になることがわかってきました。(2ページより)

外見が老けている人の死亡率はそうでない人の約2倍も高いそうです。

私は老け顔の方だと思いますが、やはりまずいですよね。。

 

AGEを増やさない調理法

AGEは素材より、調理の仕方で大きく変わります。

生→蒸す・茹でる→煮る→炒める→焼く→揚げる

の順番でAGEが増えていくそうです。

 

その他、再加熱するとAGEがさらに増えるそうで、例えば二度揚げ、電子レンジの10分以上の加熱や再加熱、揚げ物を炒める料理(酢豚など)も要注意とのこと。

電子レンジでのごはん温め直しもAGE化を促進するので、フタ付き鍋による簡単な温めなおし&解凍法も紹介されてます。

その他注意点も多くあるので、ぜひ本書でご確認ください。

 

低温蒸し

この本で初めて知った調理法に、「低温蒸し」があります。

70℃前後の低温で素材を蒸すことで、その後の焼く、揚げるなどの高温調理時間を減らすのが目的です。

その他、旨味を凝縮させる効果も期待できるそう。

必要なのは鍋とボールと網とキッチン温度計の4つです。

 

ブレイズ

ブレイズは、フタ付きのフライパンを使用する、少量の油で蒸し焼きする調理法。

揚げ物は200℃前後の高温で食材を揚げる調理法で、最もAGEが発生する調理法でもあります。

ブレイズは、これを最小限におさえる調理法といえます。

本書ではズッキーニを下記のように調理していました。

ズッキーニのブレイズ・手順(29ページより)

①ズッキーニは、縦半分に切って塩少々をふり、表面に水分が浮いてくるまで10分ほどおいておく(この水分を利用して蒸し焼きにします)。

②フライパンに油(約大さじ1/2)を入れて「コールドスタート(P.32参照)」で火をつける。

③油を全体になじませてから、ズッキーニの皮の方を下にして並べ、蓋をする。

④5分ほど蒸し焼きにしたら、蓋を開けて返し、もう片面を1~2分蒸し焼きにする。

 

50℃洗い

肉や魚、野菜、加工品を50℃のお湯で洗う下ごしらえをすると、酸化した脂やアクを取り除くことができるそうです。

酸化はAGEを増やすので、50℃洗いはそれを未然に防ぐ下ごしらえとのこと。

また、50℃洗いは野菜をシャキッとさせる効果もあるそうです。

 

ベジブロス

ベジブロスは、ベジタブル(野菜)・ブロス(だし)の略。

調理の過程で発生した野菜くず(皮やヘタ、種など)を煮出して作ります。

野菜くずに含まれるファイトケミカルを煮出したのがベジブロスになるのですが、これには抗酸化作用があり、AGE化を抑える作用があるそうです。

ファイトケミカルは野菜の皮やヘタに多く含まれ、それをそのまま食べても吸収しにくいので、煮出して吸収するのが効率が良いとのこと。

作リ方はぜひ本書を参考にしてください。



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まとめ&感想

以上、本書に掲載されていた調理法のほんの一部だけご紹介しました。

レシピも約40品掲載されているので、AGE対策で使ってもよい食材や調理法についてとても参考になります。

私の場合は、あまり手が込んだことをすると長続きしないので、まずは体内のタンパク質と結びついてAGEを発生させる「糖分」を極力とらないようにしています。

また日々の炭水化物は、パンや麺類は身体に吸収しやすいので意識してごはんのみ。

そして高温調理したものは食べない、というところからはじめています。

(高温処理されたレトルト食品もAGE対策にはよくないそうです)

 

次に私が興味あるのは、ジョコビッチで有名なグルテンフリー食事法

多分、好きな麺やケーキ断ちをしなくてはいけないので、ジョコビッチの本を読んでからやるかやらないか決めようと思ってます。

 

【著者略歴】
タカコ ナカムラ
料理家。山口県の割烹料理屋に生まれる。アメリカ遊学中にWhole Foodに目覚め、現在は一般社団法人「Whole Food協会」代表理事を務め、食と暮らしと環境をまるごと学ぶ「タカコナカムラWhole Foodスクール」を主宰。

今は亡き、安武千惠さんと共に福岡校も開講。そのいきさつは『はなちゃんのみそ汁』として出版され、TVドラマ、映画化もされる。その他にも『奇跡の野菜だしベジブロス』(パンローリング刊)など話題の著書多数。

山岸昌一
金沢大学医学部卒。現在、久留米大学医学部教授。内科医。糖尿病と心臓病の研究から老化物質AGEに着目。

AGEに関する最新データを次々と発表し、アメリカ心臓病協会賞、日本糖尿病学会賞を受賞している。最近では、テレビ番組や5大新聞に研究成果が大きく取り上げられている。

 









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