ポーランドと並んで世界一の親日国で知られるトルコ。
なぜトルコが親日国なのかその理由がこの映画『海難1890』でわかります。
この映画はストーリーも面白いのですが、映像に迫力があり、気がついたら映画が終わっていたというくらい引き込まれます。
映画館で観ておけば良かったと思える作品でした。
それもそのはず、この映画は第39回日本アカデミー賞10部門を受賞した映画なんです。(最優秀美術賞 最優秀録音賞含む)
こちらではこの映画についての情報や感想などをまとめてみたいと思います。
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映画「海難1890」について
映画の概要
◆あらすじ
1890年、和歌山県串本町沖。後のトルコであるオスマン帝国の親善使節団を乗せた軍艦エルトゥールル号が座礁して大破、海に投げ出された乗組員500名 以上が暴風雨で命を落とす。
そうした過酷な状況下で、元紀州藩士の医師・田村元貞(内野聖陽)やその助手を務めるハル(忽那汐里)ら、地元住民が懸命の救 援活動に乗り出す。
それから時を経たイラン・イラク戦争中の1985年、日本政府は危機的状況を理由にテヘラン在留邦人の救出を断念。そんな中、トルコ政 府は彼らのためにある行動を取る。
◆キャスト
内野聖陽、ケナン・エジェ、忽那汐里、アリジャン・ユジェソイ、小澤征悦、宅間孝行、大東駿介、渡部豪太、徳井優、小林綾子、螢雪次朗、かたせ梨乃、夏川結衣、永島敏行、竹中直人、笹野高史
◆スタッフ
脚本:小松江里子
音楽:大島ミチル
企画・監督:田中光敏
◆映画公開日:2015年12月公開
映画の構成は、大体2/3が1890年和歌山県串本町で起こったエルトゥールル号海難事故編、残り1/3が1985年イラン・イラク戦争におけるテヘラン法人救出劇編になります。
実話に基づく映画だからか、涙腺が強い私も泣けてしまったシーンがいくつかありました。
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映画の感想
冒頭でも書きましたが、観てよかった!の一言です。
船の座礁シーンなど、CGを使っているはずなのですが、見ている分には不自然さがなく、自然に感情移入が出来ました。
最初から最後までずっと引き込まれっぱなしだったので、映画館で観た人がうらやましいです。
特に感動したのは、体が冷たくなっているトルコ人を温めるため、村人が裸になって温めるシーン。
なんとヒロインのハルも志願して服を脱ごうとしたのですが、それを制して服を脱いだのは…。
ネタバレになるのでここは伏せておきたいと思います。
また、村の人が遺品を丁寧に洗っているシーンにも何かしら感じるものがありました。
遺品に血がついていたら遺族が悲しむからとのことですが、どのシーンにも日本人の気遣いの心がよく表現されていて、見ていて大満足。
それにしても95年後のテヘラン空港での出来事は、感動しましたが、それ以上に日本政府の対応が情けなかったです。
原因が日本国憲法にあるのなら、早急に日本国憲法を変えて対応しなければいけないと思います。
北朝鮮の拉致問題もそうですが、自国民の危機にかけつけられない日本政府は、国際社会から見るとかなり異様なのではないでしょうか。
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関連書籍
エルトゥールル号の海難事故を取り上げた本はいくつかありますが、私が調べた中で一番読んでみたい本はこちらになります。
・門田隆将著『日本、遥かなり エルトゥールルの「奇跡」と邦人救出の「迷走」』
本書は、イラン・イラク戦争、湾岸戦争、イエメン内戦、リビア動乱で死地を脱した数多くの邦人たちを取材し、日本が今も抱え続ける「邦人救出」の問題点を 抉りだした。
エルトゥールル号遭難の舞台となった和歌山県串本やトルコの描写も交え、「恩返しの奇跡」と「緊迫の脱出劇」の真実を明らかにする、魂が震え る感動のノンフィクションである。
※引用:Amazon
映画では表現しきれなかった部分を知りたいため、早速購入してみました。
後日、こちらで感想なども書ければと思います。
まとめ
この映画は第39回日本アカデミー賞で多数の賞を取ったとのこと、てっきり最優秀賞と思いきや優秀賞でした。
ではその時の最優秀賞は何か調べてみたら「海街diary」。
近いうちにこの映画も観てみようと思います。
ところで先日、唐沢寿明主演の『杉原千畝(スギハラチウネ)』を観ました。
杉原千畝は第二次大戦時、ユダヤ難民6000人をナチス・ドイツから救った英雄です。
『海難1890』も『杉原千畝』も日本人の素晴らしさを伝える映画ですが、単純に比較できないものの、映画的に面白かったのは今回の『海難1890』でした。
ストーリーがわかりやすかったということもありますが、大型船や飛行機のトラブルはイメージしやすいので、知らず知らずに引きこまれてしまいます。
この映画、レンタルが開始されたばかりなので、今後どんどん拡散されていって欲しいと願います。