老化の原因AGEとは?『「老けないカラダ」になる50の知恵』内容と感想

山岸昌一 「老けないカラダ」になる50の知恵


 

老化の原因として注目されるAGEという物質があります。

AGEは「酸化」に対して「糖化」といわれるものなのですが、最近悲しいことに老化を意識することが多くなったので(汗)前回に引き続きAGEの本を読みました。

 

健康は人生の全般に関わるものなので、意識しすぎてもしすぎることはないと思います。

ただ私の場合、毎日のが優先してしまって、知ったことが逆にストレスになる始末・・・。

この問題を解決するために、もっと健康やAGEについての知識を増やさなければと思いました。

 

今回読んだ本は、『「老けないカラダ」になる50の知恵~AGEを減らして10歳若返る!』(山岸昌一、寺山イク子著・メディアソフト)。

この本は、AGEの権威である山岸昌一氏と、寺山イク子氏が執筆されています。

 

まえがきで山岸氏は下記のように述べています。

本書では、AGEが何かという詳しい説明から、AGEをこれ以上増やさないために必要な心構えについて解説していきます。

AGEに関する正確な情報を得ることで、日ごろからの生活習慣の改善に活かしていただければと思います。(「はじめに」より)

本書は、最近老いを感じている方はもちろんのこと、アンチエイジングに力を入れている人にもおすすめです。

50の知恵」が掲載されてますが、1つの知恵が見開き2ページにまとめられてますので、とても読みやすく理解しやすい本でした。

さて、この本にはいったいどんなことが書いてあるのでしょうか。



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本書の内容と構成

若く見られたければAGEを減らしなさい!

実は・・・・・・コゲ! がアナタの老けの原因です!

・糖化が進みすぎてしまうと身体に悪影響を及ぼす
・老け顔・早食いの人は病気になりやすい?
・AGEが増えると高血圧になりやすい!
・ノニに含まれるイリドイドにもアンチAGE効果あり
・食後軽い運動だけでも効果的!

【目次】
はじめに
第1章 老化や病気のカギを握る「糖化」と「AGE」
第2章 食品から考える「AGE」を溜めない生活
第3章 生活習慣を見直せばAGEは怖くない!
第4章 美容に気を遣うならAGEケアも大切です!
おわりに

※引用:Amazon『「老けないカラダ」になる50の知恵』

本書は110ページ程度の本ですが、全体の3/4近くが第1・2章を占めてます。

それだけこの2つの章が重要だからなのですが、冒頭で著者が語っていた通り、本書のキモはAGEの正しい知識とAGEを増やさない心構え。

そのあたりを意識しながら、以下見ていきたいと思います。

 

老化や病気のカギを握る「糖化」と「AGE」

・AGE(エージーイー)とは

AGE(Advanced Glycation End Products)は「終末糖化産物」の意味です。

著者のイメージでは、

まずは、デザートのクリームブリュレを思い出してみてください。砂糖を焦がした、硬いカラメル……あのこんがりとした焼き色のように、人のカラダの細胞をコゲさせてしまったものが「AGE」という物質のイメージです。(10ページより)

このように、細胞の主成分であるタンパク質の表面に糖がベタベタとくっつき、元に戻らない最終的な生成物をAGEと呼んでいます。

早い段階だと元に戻ることも可能なのですが、一旦タンパク質がAGEに変化してしまうと、周りの細胞を攻撃し、どんどんAGE化させながら居座ることになるそうです。

怖いですね。。

 

AGEには血糖値が大きく関わっており、血糖値が高いということはAGEの材料になる糖が多くなるので、より糖がタンパク質と結びつきやすくなります。

また、食後の一時的な高血糖状態と、間食の繰り返しでおこる、長時間の高血糖状態では、AGEが生成される量は大幅に違ってくるそうです。

だから本書では、間食は推奨していません。

 

AGEは食べ物からが1/3、体内生成が2/3と言われているので、食べ物からの摂取をおさえ、体内の血糖値も増やし過ぎないことが重要です。

怖いのは、AGEは一度作られると体外に排出されにくいので、溜まる一方の物質だということ。

いかにAGEをおさえるか、日々の工夫が重要になりそうです。

 

・AGEが蓄積していく仕組み

人間なら誰しも食事の度に血糖値は上がりますが、1日3回、365日を何年も繰り返すことにより、AGEは徐々に蓄積されていきます。

AGEは排出されにくいので、どうしても蓄積することが避けられません。

私たちにできることは、蓄積するスピードをおさえることくらい。

言い換えれば、いかに老化スピードをおさえられるかということです。

 

AGEの量は、血糖値×持続時間で決まるそうです。

基本的に、AGEはタンパク質と糖がくっつくことでできています。そこには、特殊な酵素の反応の必要はありません。

糖の量がどれだけ多いか、そして、どのくらい長い時間タンパク質が糖と一緒にいたかでAGEの量が決まります。そこで、

「血糖値×持続時間=AGEの量」

という表し方が可能となるわけです。(20ページより)



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・酸化と糖化の違い

AGEは糖化といわれますが、酸化とどう違うのでしょうか。

著者は、酸化はさび、糖化はコゲと表現しています。

酸化は、活性酸素が細胞が傷つけることからおこります。

活性酸素は白血球が体内の病原菌を殺菌するために必要なので害ばかりではないのですが、生活の乱れなどからバランスが崩れると過剰に生み出されて悪さをします。

酸化によるデメリットは計り知れないため、活性酸素などに対する防御策として人体にはもともと「抗酸化酵素」が備わっています。

ただし、抗酸化酵素の主成分はタンパク質であり、このタンパク質自体がAGEによって劣化してしまうと、能力を発揮できなくなってしまうのです。(22ページより)

だから酸化と糖化は深く連動して、老化に悪影響を及ぼすとのことでした。

 

・食品から考える「AGE」を溜めない生活

著者が推奨するのは、食品を買う時にまずラベルを見ることだと述べています。

注意するのは、「異性化液糖」などと呼ばれているもの。

別名、フルクトースコーンシロップというのだそうですが、これは砂糖より安いコストで作れるため清涼飲料水にはほぼ入っているとのことです。

このシロップは、ブドウ糖に比べてAGEを作るスピードが10倍早いと言われています。

 

フルクトースコーンシロップの含有率は、成分表示から判断することができます。

「ブドウ糖果糖液糖」が50%未満、「果糖ブドウ糖液糖」は50~90%、「高果糖液糖」ならば90%以上の含有となります。(47ページより)

今は夏なので難しいかもしれませんが、清涼飲料水を飲まないという選択肢も考えなくてはいけないようです。

 

・AGE対策に有効な調理法

大分前になりますが、焼き魚のコゲは発がん性物質だと噂されたことがありました。

実はその魚や肉類のコゲ、また焼き色のついたホットケーキやパン、そしてご飯のおコゲに大量のAGEが存在してるんです。

信じたくないですが、揚げ物や大好きなポテトチップスなどはもっと悪いそう。。

AGEは高温で調理されればされるほど増える傾向にあるようです。

 

たとえば卵。

ゆで卵に比べて、オムレツのAGE量は2~3倍、目玉焼きになると10倍以上になります。

ゆで卵は調理時間は長いものの、加熱温度が低いため、AGE量がおさえられています。

 

でもジャガイモの方が衝撃的かもしれません。

ジャガイモを25分ゆでたときと比べると、フライドポテトのAGE量は40倍、ファストフード店ではより高温で調理されるため90倍という数字が出ているそうです。

2度揚げすればさらにAGEを増やすことになりますので、やはり揚げ物はAGEの点からも控えた方がよさそうですね。

 

調理法について著者のおすすめは、

AGEを作りにくい調理法としては、日本食が最もふさわしいのではないでしょうか。

米を水で炊けば、焼き色はつきません。油でいため、チャーハンにしてしまうと、焼き目がついてしまいます。

また、日本食は煮物が多く、鍋でじっくり時間をかけて加熱する調理法は、AGEを少なくすることに役立ちます。(48ページより)

野菜など生で食べられる食品には、ほとんどAGEは含まれないそうです。

私は本書で初めて知ったのですが、生で食べることはカロリー消費の点でもメリットがあるそうです。

たとえば刺し身を食べると、腸内で白血球が生魚に含まれる細菌をやっつけてくれます。その時に使うエネルギーが、カロリー消費にもつながるのです。(49ページより)

 

・その他気をつけることなど

ラーメンライスや、お好み焼きとごはんの定食など、炭水化物の重ね食いは糖質過剰で血糖値が上昇するのでやらないほうがよいそうです。

またカレーライスは小麦粉を含むルーにジャガイモやニンジンなどの炭水化物の具がごろごろ、さらに白ごはんにかけて食べるので、丸ごと炭水化物なのだそうです。

 

食べる順番も重要で、血糖値を上げない食べ順のコツは、糖質の吸収を緩やかにするものから先に食べることだといいます。

たとえば、野菜・海藻類→肉・魚類→ご飯・パン の順番で、血糖値の上がりやすいものを最後に食べるとよいそうです。

 

甘いものを食べないとストレスになる人は、間食ではなくて食後がいいとのことで、できれば1日80キロカロリーまでにとどめた方が良いそう。

甘党にはかなり厳しいことになりそうですね。

 

・アルコールに関しては…

お酒に関しては、ほとんどAGEは含まれていないそうです。

ビールや日本酒、ワインなどの醸造酒には糖質が含まれますが、中でもワインは糖質が少なく、糖化や酸化をおさえるポリフェノールが含まれているので適量ならよさそうです。

ちなみに著者の推奨する適量とは、1日ビール350ミリリットル缶1本、ワインはグラス1~2杯程度。

このアルコール量は、ウイスキー好きな私にはかなりきついところです…。



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感想&まとめ

上記の他にも、睡眠・ストレス・運動に関連した話、また肌とAGEの関係についても第3・4章で詳しく書かれています。

全般、前回読んだ本と内容的にはあまり変わりないように思いますが、こちらのほうが読みやすくまとめられている印象をもちました。

私が前回の本から続けているのは、酒をワインやハイボールに変えたことや、緑茶を飲み始めたこと、早朝ウォーキングをはじめたことくらいですね。

あっ、あと揚げ物もやめました。

 

当初は確かにつらいですが、慣れれば習慣になりますし、体調が良ければ他方面でも頑張れるのでこのまま続けられればと思います。

なにより自制心が強くなっているようで、この感覚がとてもいいですね。

 

話は変わりますが、今興味を持っているのがあのジョコビッチも取り入れているグルテンフリーの食事法

いわゆる小麦粉を摂らない食事法なのですが、そちらについても勉強してみようと思っています。

ただ麺類全般やケーキやお菓子、ありとあらゆるところで小麦は使われているので、家族生活を営む上で現実的にどうなのか。

その辺りも含めて、グルテンフリーにはとても興味を持ってます。

 









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